【おすすめ展覧会】テート美術館展

【おすすめ展覧会】テート美術館展おすすめ展覧会

国立新美術館で開催中の「テート美術館展 光 ―― ターナー、印象派から現代へ」を観てきました。

英国・テート美術館のコレクションより「光」をテーマに厳選した作品約120点が展示されています。

※テート美術館とは

TATE(テート)は、イギリス政府が所有する美術コレクションを収蔵・管理する組織で、テート・ブリテン、テート・モダン、テート・リバプール、テート・セント・アイヴスの4つの国立美術館を運営している。テート美術館はその総称。

目には見えるけれど捉えどころのない光。

移りゆく「光」を作品にどう表現するのか…

18世紀末から現代までの画家の格闘の歴史を体感できるよ!

ネコ画伯的感想

【見どころ1】有名画家が次々と

ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー 《湖に沈む夕日》 1840年頃

光の画家といえばご存じ、ターナーの作品。

展覧会場に入ってすぐ目に飛び込む位置に展示されています。

これぞターナー、という感じで全体的にもやもやとして何か描かれているのがわかるようなわからないような…

《湖に沈む夕日》というタイトルを見ればなるほど確かに、そういう風景にも見えますが、抽象画と言っていいぐらい物の形ははっきりとしません。

しかし赤や黄色の光があたたかく心地よく、多くの人が集まってこの作品を見ていました。

ウィリアム・ブレイク 《アダムを裁く神》 1795年

美術の本で見たことのある作品です。

右側の神の背後から後光がビカーっと差し、赤色の炎も相まって威厳のある様子が演出されていますね。

ウィリアム・ブレイクの作品を見る機会がこれまであまりなかったのですが、どこか漫画のような独特の表現の絵が面白いので、もっと作品を見てみたいと思う画家です。

ブリジット・ライリー 《ナタラージャ》 1993年

この人も現代の画家として美術の本によく出てきますよね。

正直、本で見たときの印象はあまりパッとしなかったんです。

カラフルな色のパターンが規則的に並んでいるだけ?って。

だけど今回展示会場でこの作品を観たとき、色がすごく明るく心地よく目に映って、素直にいいなぁと思いました。

こういうことがあるので、やっぱり作品は目の前で見なくちゃ本当のところはわからない。

そのときの自分の心に何がビビッと響くのか、作品と対峙してはじめてわかる。

美術鑑賞の醍醐味ですよね。

ここに挙げた以外にも、

  • ジョン・コンスタブル
  • クロード・モネ
  • アルフレッド・シスレー
  • 草間彌生
  • ヨーゼフ・アルバース

等々、さすがテート美術館、というような有名画家が次々出てくるラインナップとなっているので、どれかお気に入りの絵がきっと見つかるのではないでしょうか。

撮影不可の作品以外は基本撮影可能だったよ!

お気に入りの絵の写真が撮れるかも?

ちなみに、ネコ画伯は他にもマーク・ロスコの作品が好きだったのですが撮影不可でした…

でも公式HPで作品紹介されているので見てみてください♪

テート美術館展公式HP→ 作品紹介

【見どころ2】ジョン・ブレット作品に注目

ジョン・ブレット 《ドーセットシャーの崖から見るイギリス海峡》 1871年

本展覧会の目玉作品の一つです。

作者はジョン・ブレット…知っていますか?

私は知らなかったです。

イギリス出身の画家で、実際に自身が航海をした経験を基に描かれた絵だそうです。

この空から差す光、海面に反射する光の華やかさ…

実際に目にしたであろう光景に、そのときの画家の感動がプラスされて、よりキラキラと伝わってくるような作品です。

注目しろと言われずとも、自然とこの作品の前で足を止めて見入ってしまうことでしょう。

【見どころ3】光の大型インスタレーション

本展にはインスタレーション(空間芸術作品)もいくつか展示されています。

オラファー・エリアソン 《星くずの素粒子》 2014年

その中でもネコ画伯が気に入ったのがまずこちら。

会場では最後に登場する作品、オラファー・エリアソンの《星くずの素粒子》です。

大型のミラーボールのようなものが天井からつり下がっており、キラキラと回転しながら周囲の壁・床・天井に光の破片的模様を映し出しています。

作品に近づいて行きその下に入ると、自分も光の空間の一部となれるわけですね。

単純に美しいです。

そしてもう一つお気に入りが、ジェームズ・タレルの《レイマー、ブルー》という作品。

こちらは写真撮影不可でしたが、そもそも写真では何が起こっているかよくわかりませんので、ぜひ会場で体感してみてください。

部屋に入ると目の前に大きな壁があって、その壁の向こうから青い光が放たれており、壁の周囲の隙間からこちら側を青い光が照らしています。

まるで全身青い光に包まれているかのような体験をすることができます。

ミュージアムグッズ

ポストカードを買いました。

1枚165円也。

同じ「光」というテーマで選ばれていても、作品は幅広いことがわかりますね。

ミュージアムカフェ

国立新美術館には地下1階・1階・2階にカフェ、3階にレストランがあります。

しかし今回ネコ画伯は時間の都合上、利用できませんでした…

特に、本展会期中は、2階のカフェ「サロン・デ・ト ロンド」が英国王室御用達ブランド「WEDGWOOD ウェッジウッド」とのコラボを行っています。

特別メニューがあったようなので味わってみたかったのですが…残念。

まぁカフェは普段から混んでいる印象なので、並ぶ覚悟は必要かもしれません。

展覧会まとめ

あの有名なテート美術館からまとまった作品が来ることはそうないでしょうから、西洋絵画に興味がある方にはぜひおすすめしたい展覧会です。

さらにおすすめポイントは↓

  • 「光」というテーマで選ばれているため、全体的に明るい雰囲気の展示を楽しむことができる
  • 18世紀末から現代まで、幅広い時代の作品が並ぶ
  • 大型インスタレーションをいくつも観られる貴重な機会

気になった方はぜひ一度、訪れてみてください~!

テート美術館展 光 ―― ターナー、印象派から現代へ
2023年7月12日(水)~10月2日(月)
国立新美術館
(その後、大阪中之島美術館で10月26日~2024年1月14日まで開催)

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