【おすすめ展覧会】デイヴィッド・ホックニー展

【おすすめ展覧会】デイヴィッド・ホックニー展おすすめ展覧会

東京都現代美術館で開催中の「デイヴィッド・ホックニー展」を観てきました。

現代で最も革新的な画家のひとりデイヴィッド・ホックニーの、日本では27年ぶりとなる大型個展です。

デイヴィッド・ホックニー

1937年イギリス生まれ。
1964年ロサンゼルスに移住し、アメリカ西海岸の陽光あふれる情景を描いた絵画で一躍脚光を浴びた。
現在はフランスのノルマンディーを拠点に精力的に作品を発表。
現代を代表するアーティストのひとり。世界的巨匠。

ネコ画伯
ネコ画伯

ホックニーは現在86歳!

ネコ画伯的感想

【見どころ1】革新的な画家

ネコ画伯はホックニーをあまり知らないので、「革新的な画家」というのが最初はピンときませんでした。

しかし展示を順に観ていると、なんとなくそれがわかった気がします。

過去に
「画風を自在に変化させるピカソの創造性に衝撃を受けた」
と言うように、ホックニーは絵画、版画、フォト・コラージュなど、様々な手法を取り入れつつ、次々と新しいことに挑戦しているからです。

その最たるものが、iPad絵画です。

ネコ画伯はiPadで描いた絵を展覧会で見たのは初めてで、とても驚きました。

iPadという身近な素材だからでしょうか、どこか親しみを感じさせる絵です。

黄色のラッパスイセンは、ヨーロッパでは春の到来を告げる花として親しまれているそうです。

ネコ画伯の実家の庭でも、毎年何の手入れもしていないラッパスイセンが春になると綺麗に咲いています。

(昔、小学校でもらった球根を埋めたのです)

そのイメージのせいか、なんだか力強さも感じました。

《No.118、2020年3月16日「春の到来 ノルマンディー 2020年」より》2020年 作家蔵 ※カタログより

しかし一方で、「iPadで描いた絵なんて…」という考えが一瞬頭をよぎったのも事実です。

そんなネコ画伯にiPad絵画の魅力を教えてくれたのが、こちらの作品です。

《「窓からの眺め」より》2010-11年 作家蔵 ※カタログより

2010年にiPadを手に入れたホックニーは、毎朝寝室の窓辺の光景を描き始めます。

会場では、その「iPadドローイング」の様子が、3台のモニターで上映されていました。

(ちょうど↑のカタログのような配置で、絵日記のように毎朝の窓辺の様子が映し出されていきます)

次々と描きあがっていく、同じ場所とは思えないバリエーション豊かな窓辺の光景に、思わず目を奪われました。

画家の手の跡を追いながら色鮮やかな作品が観られるのは、iPad絵画ならではですね。

【見どころ2】圧倒される大きさ

会場には、壁を覆うような大型の作品がいくつも展示されています。

《春の到来 イースト・ヨークシャー、ウォルドゲート 2011年》2011年 ポンピドゥー・センター

中でも、この作品は圧巻です。

幅10メートル、高さ3.5メートルの油彩画。

ホックニーの故郷、イギリスのヨークシャーの春の風景を描いたものです。

日本人が一般的にイメージする「春」とは、かなり印象が違いますね。

紫の樹に、赤い道…

でも、このエネルギッシュな色合いが元気をくれる気がします。

大型作品では、展覧会場で観るからこその「圧倒的な大きさのパワー」を味わうことができます。

【見どころ3】iPad絵巻

《ノルマンディーの12か月 2020-2021年》2020-21年 部分 作家蔵
《ノルマンディーの12か月 2020-2021年》2020-21年 部分 作家蔵

本展の最後に展示されているのは、ノルマンディーの季節の移ろいをiPadで描いた作品。

全長90メートルの大作です。

一年を通して戸外で描いた220点のiPad絵画から選び取り、90メートル分に再構成しているのです。

巨大な絵巻物のようなこの絵は、ぐるぐると会場を歩き回りながら鑑賞します。

これまた鮮やかな色が素敵で、どこかかわいらしくて、見ていて楽しい!

(ホックニーの絵ってかわいらしさがあると思います)

ネコ画伯は春・夏・秋・冬と移り変わる絵を見つめながら、この革新的なiPad絵巻にすごく心動かされている自分に気づいて、カタログを買うことを決めました。

ミュージアムグッズ

カタログ(3,300円)とポストカード(各165円)を買いました。

カタログは横長のコンパクトなサイズで、手に取りやすいです。

《ノルマンディーの12か月》を掲載するのにピッタリな仕様ですね。

ミュージアムカフェ

東京都現代美術館にはレストラン「100本のスプーン」とカフェ「二階のサンドイッチ」があります。

レストランが混んでいたので今回はカフェを利用しました。

店名どおり、美術館の2階にあるサンドイッチメインのカフェです。

サンドイッチは撮り忘れましたが、写真は展覧会とのコラボスイーツです。

夏らしくレモン味のさっぱりとしたパフェでしたが、ネコ画伯には酸っぱすぎました…

実は、東京都現代美術館を訪れたのは今回が初めてのネコ画伯。

外観や内装も雰囲気がよく、使いやすい造りをしていて、素敵な美術館でした!

最寄りの駅から少し歩くのが、夏の炎天下では厳しかったですが…

美術館には外国人の来館者が多く目立ちました。

2階のカフェはモダンな感じで、外国人がサンドイッチを片手に腰かけている、その光景がオシャレに感じる、日本人のネコ画伯なのでした。

美術展まとめ

ホックニー自身が今回の展覧会や創作について語っています。

(めちゃくちゃおじいさんなのにタバコを持ちながら話している…!)

(メガネや服がオシャレですね)

動画内で、「日本のみなさんにメッセージを」と言われ、ホックニーは次のように語ってくれています。

「ありのままのあなたでいなさい」それが伝えたい唯一のメッセージです
自分が好きなことを見つけてください
心の底から愛せるものにいつかかならずめぐりあうことができるでしょう
自分がなすべきことを楽しめばより幸せで悪くない人生を送ることができます
私は自分がなすべきことを全身全霊で楽しんでいます

ホックニーが描き出す世界の色鮮やかさと楽しさ、ぜひ会場で体感してみてください!

デイヴィッド・ホックニー展
2023年7月15日(土)~11月5日(日)
東京都現代美術館

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